川棚の杜

2018年4月18日 

第9回川棚・コルトー音楽祭「京都フランス音楽アカデミー特別演奏会」

Photo:Kouji Hamabe

 

 

音楽を通じた交流づくりを目指して、ここコルトーホールで毎年開催されてきた「川棚・コルトー音楽祭」。9回目を迎える今回は、初めて“真正面からコルトーにちなんだ”ピアノソロ形式でのリサイタルをお送りしました。
ご出演いただいたのは、フランス人ピアニストのエマニュエル・シュトロッセさん。同世代の中でも注目のピアニストとして、有名音楽祭や国際的な舞台でソリスト、室内楽奏者として活躍されています。今回はそんなエマニュエルさんに「コルトーが好んで演奏した作品」をコンセプトにご自身で選曲していただいた楽曲の数々をご披露いただきました。

当日は、世界的に活躍するピアニストの演奏を楽しみに、地元から県外まで沢山のお客様にお集まりいただきました。そしていよいよ開演時間、大きな拍手に迎えられてシュトロッセさんが登壇します。

 

プログラムは、J.S.バッハの「パルティータ第2番」からスタート。続いてF.シューベルトの「3つの小品 D946」へと、若かりし頃のコルトーが愛したというドイツ音楽を代表する2人の作曲家の作品が披露されました。

 

その後、休憩をはさんだ後半では、コルトーと同時代のフランスを生きた3人の作曲家の作品がセレクトされました。

まずは、コルトーが特によく演奏した曲で、来日ツアーでも演奏されたという、G.フォーレの「主題と変奏嬰ハ短調」。

続いて、E.シャブリエの「村の踊り」「牧歌」「アルバムの一葉」「スケルツォ・ワルツ」。特にコルトーは「牧歌」をアンコールで度々演奏したそうです。
そして、コルトーと同時期にパリで学んだ、M.ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌト短調」。
本編の締めくくりには、再びE.シャブリエの「気まぐれなブーレ」が披露されました。

 

世界を舞台に活躍するエマニュエルさんならではの圧巻なテクニックと多彩な表現力、そして魅力的なキャラクターは、集まった全ての観客を魅了。川棚・コルトー音楽祭、初の“真正面からコルトーにちなんだ”ピアノソロリサイタルは、会場を包むひときわ盛大な歓声と共に幕を閉じました。

エマニュエル・シュトロッセ Emmanuel Strosser, piano
同世代の中でも注目のピアニストとして、有名音楽祭や国際的な舞台でリサイタルを行う他、ソリストとして主要オーケストラと共演。室内楽も重視しており、クレール・デゼールとピアノ・デュオを組む他、オリヴィエ・シャルリエ、ヤン・ソンウォンと結成したトリオ・オウオンのメンバーでもある。ストラスブール出身。エレーヌ・ボスキに師事した後、パリ国立高等音楽院でジャン=クロード・ペヌティエ(ピアノ)とクリスチャン・イヴァルディ(室内楽)に師事。満場一致で両科の1等賞を得た後、レオン・フライシャー、ドミトリー・バシキーロフ、マリア・ジョアン・ピレシュの下でも研鑽を積む。フィレンツェ国際室内楽コンクール入賞、91年クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールファイナリスト。現在、パリ国立高等音楽院教授。最近では、シューベルトとシャブリエの作品を収録したソロアルバムをMirareよりリリース。デゼールとの共演では、同レーベルの「L'enfance」(13年)等で高い評価を得ている。

 

 

Photo:Kouji Hamabe

日時 2018. 3.18 Mon. 15:00開演(14:30開場)
会場 川棚の杜・コルトーホール
出演 エマニュエル・シュトロッセ(ピアノ)Emmanuel Strosser, piano

曲目 J.S.バッハ:パルティータ第2
   F.シューベルト:3つの小品 D946
   G.フォーレ:主題と変奏嬰ハ短調
   E.シャブリエ:「村の踊り」「牧歌」「アルバムの一葉」「スケルツォ・ワルツ」
   M.ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌト長調
   E.シャブリエ:気まぐれなブーレ

 

Photo:Kouji Hamabe

制作協力:
京都フランス音楽アカデミー実行委員会、アンスティチュ・フランセ関西
主催:コルトー音楽祭実行委員会、川棚温泉まちづくり株式会社

 

 

Photo:Kouji Hamabe

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